息子3歳、オランダ語を話しました!バイリンガル環境の言語発達

お子様ヨメ、ことミヤソンです。

我々がベルギーを発つ1週間前、ついに長男Soがオランダ語を話しました!!!

ということで、バイリンガル環境の言語発達について。わたしの身近な情報のみですが書いてみます。

ベルギーに住む我々。保育園、幼稚園(プレスクール)に通うSoは、1歳から現地の公用語であるオランダ語の中で生活し、家では日本語という混乱極まりない環境で生活しています。

そんな彼は、たぶん言語発達が遅れ気味です。「たぶん」というのは、近くに同じ年齢の日本人の子がいないため😅知っている子の話を聞くと、Soはあんまり話せてないなぁという印象。

でも、健康診断のときの先生や、幼稚園の先生の話を聞くと、5歳くらいまでは言語ごちゃまぜになったりちゃんと話せないのは問題ないとのこと。なので特に心配はしていません。

わたしの知っている子を見ていると、日本語の土台がちゃんと出来てから外国語環境に入った子の方が、外国語の習得も速いように見えます。Soは、1歳になりたての頃からオランダ語の保育園に通っているので、日本語もオランダ語も遅めです。日本語はカタコトで、最近、「〜から(理由)」、「〜だし」など接続語を使い始めた程度。「痛いかった」など、形容詞の活用もまだできていません。単語は、ほぼ日本語ですが、オランダ語や英語の単語も言ったりします。オランダ語はさらに話さず、3歳になっても、「konijn(うさぎ)」、「auto(車)」など単語をいくつか言うくらいでした。
それに対し、同じくらいの年齢でも、日本語が大人並みにぺらぺら話せる子は、かなり早い段階で外国語を口に出していました。外国語環境に置かれて数ヶ月で、Soのオランダ語よりも話す単語も多く、名詞だけでなく動詞も、さらに文になってたりもします!

2年近くオランダ語環境で育ってきたSoは、オランダ語発話はずっと少ないままでしたが、言われていることはだいぶ理解できているようでした!幼稚園の先生に「コップはあっちに置いて」など指示されたことをちゃんとできていたり、お友達のママに「何歳?」と聞かれたときに3本指で歳を答えられてたり、わたしには全くわからない言葉に反応できているSoに驚かされることが何度もありました。病院に行って怖がるSoには、先生からオランダ語で説明してもらい安心させたりしました。

彼の様子を見ていると、オランダ語のインプットをしっかりためてから、ある程度満タンになったのを見計らって、または自信がついてから、アウトプット(発話)しだすように見えます。外から観察している分には、赤ちゃんが母国語を覚える過程に似ている気がします。逆に、インプット情報を次々アウトプットしながら学習していくタイプの子もいるのかもしれません。

また、彼を見ていて面白かったのは、日本語で聞いたら日本語(うん/ううん)で答え、オランダ語で聞いたらオランダ語(Ja / Nee)で答えていたことです。ちゃんと言語の区別がついているようです。もちろん、単語レベルでは、日本語、オランダ語、さらには英語も混ざったりしていましたが、文章になると区別できているようでした。また、わたしがオランダ語を理解していないことをわかってもいるようで、先生や子どもたちがオランダ語で話したことを、日本語で教えてくれることもありました。

ちょっと困ったことは、'うん/ううん'の使い方がオランダ語のやり方だったことです。日本語では、質問に賛同する場合は'うん'。賛同しない場合は'ううん'。これに対し、オランダ語は英語と同様に、質問の回答が肯定文になるときは'Ja(うん)'、否定文になるときは'Nee(ううん)'。
例えば、
「まだ眠くないの?」という質問には、
日本語だと、
「うん、眠くない」
「ううん、眠い」
オランダ語や英語だと、
「ううん、眠くない」
「うん、眠い」
と、'うん/ううん'の使い方が逆になるんです!
Soに何かを聞いて、'うん/ううん'で回答されたときに、これはどっちの意味だ?!と混乱することがしばしばあります😂

ちなみに、ベルギー人の旦那さんとベルギーに住む日本人のママ友達は、みんな子どもの日本語教育に苦戦していました💦学校ではオランダ語で、テレビはオランダ語や英語。ママからの日本語インプットだけでは足らず、結果、子どもたちは日本語が話せなくなってしまうようです。子どもとのコミュニケーションは英語になっているご家庭がいくつかありました。オランダ語圏の子どもたちは、習わなくても、英語のテレビを見るだけで英語が話せるようになってしまうらしいです💦オランダ語と英語はかなり近しい言語なのでしょう。日本人からすると考えられませんが😅

そんなこんなでベルギーのオランダ語環境に約2年放り込まれたSoですが、保育園や幼稚園でもオランダ語の発話はほぼありませんでした。言われたことはなんとなくわかっているように見えても、発話はわずかな単語くらい。特にSoの行っていた幼稚園では、自分の意見を言うことを大事にされていたので、わたしも先生も心配していました。
それが、我々がベルギーを発つ1週間前についに話したのです!先生がSoに聞いたときに「自分でやった」という内容のオランダ語を話だとのこと!たったこれだけでしたが、先生もすごく嬉しそうで、わたしにもビッグニュースでした。その前日、グーグル翻訳で、オランダ語を調べながら、わたしがオランダ語でSoに話しかけてみたことがきっかけだったのかもしれません。実はそれまで、文章レベルでオランダ語で話し掛けたことはありませんでした。わたしがオランダ語を話しているのを見て、自分も話してみようと思ったのかもしれません。
この、もうあと1週間でベルギーを出てしまうタイミングで、ついに話せたという感動と安堵感、それに感傷的な気持ちでいっぱいになりました。幼稚園からの帰り、わたしはちょっと泣きました。


それから約2ヶ月。Soはすでにオランダ語を忘れてしまったようです💦オランダ語で聞かれて答えられていた簡単な質問「何歳?」など聞いても、わからないようでした。。3歳ってこんなもんなんですね😭駐在ママの先輩の話では、小学生の頃3年くらい海外にいた子でも、言葉をすっかり忘れちゃったりもするそうです💦言語を定着させるには、想像よりも遥かに地道で長い継続が必要のようです😩